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1991年にテレビ東京の「夜中の学校」という番組で放映されたもの。この電通/リクルート的な企画、中沢本人もたいへん楽しそうである。以下、要約。
よく言われる「これからは宗教の時代だ」という言葉は、二重の意味をもっている。第一には、いまやひとつになった世界経済(市場経済)システムを運営していく原理にとって、キリスト教的なものが非常に大きな力を現にもっているし、これからもますますもつだろうということ。こうしたキリスト教のダイナミズムは、一見おかしなことのようだが、実は宗教としての不安定さにあるといってよい。「キリストは神の子である」という言葉は、言明されたとたん論理的にさまざまな可能性をもってしまう。このようにいつもグラついているから、逆にものすごいダイナミズムが生まれてしまうのである。だからキリスト教は全体としては巨大なマインドゲームだといえる。そしていま、とりあえずキリスト教をひとまとめにしてきた支柱が崩れることによって、逆にこの巨大なマインドゲームマシンが本格稼働しはじめているのである。(その点、仏教にはあまり元気がないように見える。仏教は同じことを「色即是空、空即是色」と表現したが、そこには不安定さがない。それはすでに完成された、安定した真理だからだ。)第二には、いま人間は、これまで発明してきたあらゆる宗教を超えたところで、宗教的体験をとらえなおす段階にきているということ。すべての宗教をつき動かしているのは、いまある世界とは別の世界を切り拓きたい、人間という生き物をいまある姿とは別の生き物に変えていきたいという衝動だといえるが、実際にいまある世界よりも高い次元にある領域としかいえないものが突然にこの世界に侵入してくることを体験する人がいる。これが宗教的体験ということであり、ブッダやキリストが体験したのもこれだ。いま私たちは、その高次元との接触という体験に関してこれまで人間が開発してきたノウハウののほとんどを知ることができる。だからこそ、これからの宗教、21世紀の宗教は、既成のあらゆる宗教を超えたところで、この宗教的体験のいちばんプリミティヴな部分をつかむ努力をしなければならないのである。(吉田浩)
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