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浅田彰 【あさだ・あきら】 (1957/03/23- )

■略歴

1957年、神戸に生まれる。1979年、京都大学経済学部卒業。1981年、京都大学大学院経済研究科博士課程中退。京都大学人文化学研究所助手を経て、現在、京都大学経済研究所助教授。放送大学客員教授。

1983年、『構造と力』を出版。同書において著者は、構造主義以降の諸思想による構造主義批判の検討を通じて両者の差異を明晰に位置付ける。その考察の中心は、ラカン、アルチュセール、ドゥルーズ、ガタリらの仕事に依拠した過剰である人間、つまり単に生きる以上の過剰な欲動を持つ人間とその人間がつくる社会のダイナミズムをいかにして把握するか、という点にある。しばしば「難解」(あるいは「無内容」)のレッテルを貼られながらも類書としては異例の十万を超える読者を持つに至る。翌年の『逃走論』で提示した「スキゾ/パラノ」のフレーズとともに紙媒体を中心とする一部のメディア上で浅田彰現象と呼ばれるブームが生じた。浅田氏は書物を書かないことで知られるが、対談、エッセイ、評論などの形で、哲学・思想史、音楽、芸術、映画、文学、舞踏、建築ほか種々の分野において批評活動を展開している。雑誌『GS』、『季刊思潮』『批評空間』(第I, II, III期)など、編集の仕事もある。

■作品

以下のリストに、書物の形としてまとまった作品を中心に作成した。なお浅田氏が編集に携わった以下の諸雑誌、とりあえずリストから省いてある。――『GS たのしい知識』(UPU; 冬樹社)、『季刊思潮』、『批評空間』(福武書店)、『批評空間』(太田出版)、『中上健次全集』(集英社)――本リストは目下作成中である。


1981  「千の否のあと大学の可能性を問う――知の腐敗と頽廃を逆手にとるための準備運動の試み」 (『中央公論』1981年05月号; 『構造と力』所収、勁草書房、1983)
「ラカン――構造主義のリミットとしての」 (『現代思想』1981年07月臨時増刊号、青土社、1981; 『構造と力』所収、勁草書房、1983)
「コードなき時代の国家――ドゥルーズ=ガタリのテーマによるラフ・スケッチの試み」 (『現代思想』1981年09月号、青土社、1981; 『構造と力』所収、勁草書房、1983)
「構造とその外部――あるいはEXCÉSの行方 1」 (『現代思想』1981年12月号、青土社、1981; 『構造と力』所収、勁草書房、1983)
1982 「構造とその外部――あるいはEXCÉSの行方 2」 (『現代思想』1982年01月号、青土社、1982; 『構造と力』所収、勁草書房、1983)
「構造とその外部――あるいはEXCÉSの行方 3」 (『現代思想』1982年03月号、青土社、1982; 『構造と力』所収、勁草書房、1983)
「構造とその外部――あるいはEXCÉSの行方 4」 (『現代思想』1982年04月号、青土社、1982; 『構造と力』所収、勁草書房、1983)
「クラインの壷――あるいはフロンティアの消滅」 (『現代思想』1982年07月号、青土社、1982; 『構造と力』所収、勁草書房、1983)
「プログラム――ヘーゲル/バタイユの呪縛から逃れるための」 (『現代思想』1982年02月号、青土社、1982)
「経済メカニズムにおけるインセンティヴ」 (『季刊 現代経済49』)
1983 「不幸な道化としての近代人の肖像――遊戯をめぐる断章」 (『現代思想』1983年02月号、青土社、1983; 『構造と力』所収、勁草書房、1983)
「アルチュセール派イデオロギー論の再検討」 (『思想』1983年05月号、岩波書店)
「公理主義的経済学の誕生――ウィーンとケンブリッジ」 (『人文学報』)
『構造と力――記号論を超えて』 (勁草書房)
1984 『逃走論――スキゾ・キッズの冒険』 筑摩書房; ちくま文庫、筑摩書房、1986/12)
『水牛楽団休業 Cassette Book』 (坂本龍一+浅田彰、本本堂+冬樹社)
1985 『ヘルメスの音楽』 (水星文庫、筑摩書房; ちくま学芸文庫、筑摩書房、1992/05)
『世話噺数理巷談――森毅対談集』【編集】 (著=森毅、平凡社; 『森毅の学問のススメ』と改題、ちくま文庫、筑摩書房、1994/02)
『脳を考える脳』【対談】 (K.プリブラム+甘利俊一+浅田彰、新−科学対話1、朝日出版社
『ダブル・バインドを超えて』 (南想社+学苑社)
佐藤良明、花村誠一との対談「生成の世界像をめぐって」と1984年05月のベイトソンに関する講演記録を構成した文章から成る書物。
1986 『東京劇場――ガタリ、東京を行く』【共著】 (浅田彰+上野俊哉+F.ガタリ+竹田賢一+平井玄+福士斉、ユー・ピー・ユー)
巻頭の対談のほか、ガタリによるテクスト「誇り高き東京」の翻訳、「東京を横断する――フェリックス・ガタリとともに」を寄せる。
『科学的方法とは何か』【共著】 (浅田彰+黒田末寿+佐和隆光+長野敬+山口昌哉、中公新書814、中央公論社
1988 『野菜から見た肉――久留幸子写真集』 (写真=久留幸子、文=浅田彰、パルコ出版局)
『天使が通る』【共著】 (浅田彰+島田雅彦、新潮社; 新潮文庫、新潮社、1992/05)
1990 「昭和批評史1965-89――討議のための略年表」 (『季刊思潮第8号、思潮社、所収)
『近代日本の批評・昭和篇(上)』【共著】 (編集=柄谷行人、浅田彰+柄谷行人+蓮實重彦+三浦雅士、福武書店; 『近代日本の批評I――昭和篇 上』と改題、講談社文芸文庫かB4、講談社、1997/09)
雑誌『季刊思潮第5号第6号初出の討議と論文の集成。
1991 『近代日本の批評・昭和篇(下)』【共著】 (編集=柄谷行人、浅田彰+柄谷行人+蓮實重彦+三浦雅士、福武書店; 『近代日本の批評II――昭和篇 下』と改題、講談社文芸文庫かB5、講談社、1997/11)
雑誌『季刊思潮第7号第8号初出の討議と論文に浅田氏の書き下ろし「現代批評史ノート」を併せた書物。
『ハイ・イメージ・ストラテジー――メディアの未来とイメージの未来』【監修】 (編=BMCイメージ・プロセッシング研究会、福武書店
1992 『Anyone――建築をめぐる思考と討議の場』【監修】 (浅田彰+磯崎新、『批評空間』臨時増刊号、福武書店; 増補改訂版、ICC BOOKS、NTT出版
1991年、ロサンゼルスで開催された Anyone コンファレンスの記録。
『近代日本の批評・明治・大正篇』【共著】 (編集=柄谷行人、浅田彰+柄谷行人+野口武彦+蓮實重彦+三浦雅士、福武書店; 『近代日本の批評III――明治・大正篇』と改題、講談社文芸文庫かB6、講談社、1998/01)
雑誌『批評空間』(第I期)第1,2,3号初出の討議と論文の集成。
『インターコミュニケーション'91――電話網の中の見えないミュージアム』【企画】 (企画=浅田彰+伊藤俊治+彦坂裕、NTT)
1996年の開設に先駆けて開催された電話網を利用したイヴェント「電話網の中の見えないミュージアム」のカタログ。
1993 『生命論パラダイムの時代』【共著】 (編集=日本総合研究所、浅田彰+立花隆+西垣通+西山賢一+松井孝典+田坂広志+イリヤ・プリゴジン、ダイヤモンド社; レグルス文庫、第三文明社、1998/06)
1994 『Anywhere――空間の諸問題』【監修】 (浅田彰+磯崎新、ICC BOOKS、NTT出版
1992年、大分県湯布院で開催された Anywhere コンファレンスの記録。
『「歴史の終わり」と世紀末の世界』【対談】 小学館; 『「歴史の終わり」を越えて』と改題、中公文庫、中央公論新社、1999/07)
1995 『Anyway――方法の諸問題』【監修】 (浅田彰+磯崎新、ICC BOOKS、NTT出版
1993年、バルセロナで開催された Anyway コンファレンスの記録。
『モダニズムのハード・コア――現代美術批評の地平』【共同編集】 (編集=浅田彰+岡崎乾二郎+松浦寿夫、『批評空間』1995臨時増刊号、太田出版)
1996 『ネットワークの中のミュージアム』【監修】 (浅田彰+伊藤俊治+彦坂裕+武邑光裕、NTT出版
1995年11月01日−19日に開催されたICCのプレイベント NTT InterCommunication '95「on the Web―ネットワークの中のミュージアム」のドキュメント。
『Anyplace――場所の諸問題』【監修】 (浅田彰+磯崎新、ICC BOOKS、NTT出版
1994年、モントリオールで開催された Anyplace コンファレンスの記録。
1997 『マルチメディア社会と変容する文化』【監修】 (ICC BOOKS、NTT出版
ICCオープン記念として開催された国際シンポジウムの記録。
『演劇を読む』【共著】 (浅田彰+渡辺守章+渡辺保、放送大学教材、日本放送出版協会)
放送大学同名講座のテキスト。浅田氏はオペラとバレエの項目を担当。
『ゴダールの肖像』【対談】 (浅田彰+松浦寿輝、とっても便利出版部)
J.-L.ゴダール作品『JLG/JLG』の関西初上映にあわせて企画されたシンポジウムを収録。
『ザ・ケイヴ』【監修】 NTT出版
1998 『科学と芸術の対話――マルチメディア社会と変容する文化2』【監修】 (ICC BOOKS、NTT出版
『マルチメディア社会と変容する文化』の続編。
1999 『マルクスの現在』【共著】 (編集=石谷治寛+大野裕之、浅田彰+市田良彦+小倉利丸+柄谷行人+崎山正毅、とっても便利出版部)
『フォーサイス1999』【監修】 NTT出版
ウィリアム・フォーサイス&フランクフルト・バレエ団の日本公演(1993年03月)プログラム。過去にフォーサイスを交えて行われた対談やフォーサイス論が併録されている。
『Anywise――知の諸問題』【監修】 (浅田彰+磯崎新、ICC BOOKS、NTT出版
1995年、ソウルで開催された Anywise コンファレンスの記録。
『憂国呆談』【対談】 (浅田彰+田中康夫、幻冬舎
雑誌『GQ』連載の時事対談集。
『Anybody――建築的身体の諸問題』【監修】 (浅田彰+磯崎新、NTT出版
1996年、ブエノスアイレスで開催された Anybody コンファレンスの記録。

2000 『映画の世紀末』 新潮社
『20世紀文化の臨界』 青土社
『Anyhow――実践の諸問題』【監修】 (浅田彰+磯崎新、NTT出版
1997年、ロッテルダムで開催された Anyhow コンファレンスの記録。
『新・憂国呆談――神戸から長野へ』【対談】 (浅田彰+田中康夫、小学館)
雑誌『GQ』『NAVI』連載の時事対談。
A left within the place of nothingness (interview, NEW LEFT REVIEW, 5 SEP/OCT 2000, pp.15-40)
『ニューレフトレヴュー』誌掲載のインタヴュー。日本共産党発足から現在までの日本における政治・思想・文化的状況を俯瞰している。
2001 『富める貧者の国――「豊かさ」とは何だろうか』【鼎談集】 (浅田彰+佐和隆光、ダイヤモンド社)
『NAM生成』【共著】 (浅田彰+王寺賢太+柄谷行人+坂本龍一+鈴木健+三宅芳夫+村上龍+山城むつみ+山住勝広、太田出版)
紀伊国屋セミナーでのシンポジウムに参加。テキストは『早稲田文学』2001年03月号初出。
「風景の語るものは?」【対談】 (青山真治+浅田彰、『WORD』Vol.03、資生堂文化デザイン部、所収)
『Anytime――時間の諸問題』【共同編集】 (編集=浅田彰+磯崎新、NTT出版
1998年、アンカラで開催された Anytime コンファレンスの記録。
『パゾリーニ・ルネサンス』【共著】 (浅田彰+石田美紀+大島渚+大野裕之+田中千世子+土肥秀行+P.P.パゾリーニ+四方田犬彦+和田忠彦、とっても便利出版部)
四方田犬彦氏との対談「パゾリーニ・ルネサンス」(1998)、四方田氏、和田忠彦氏とのシンポジウム「パゾリーニをめぐって」(1999)などを収録。
2002 『必読書150』【共著】(浅田彰+岡崎乾二郎+奥泉光+柄谷行人+島田雅彦+絓秀実+渡部直己、太田出版)
『表象文化研究――文化と芸術表象』【共著】 (浅田彰+渡邊守章+渡辺保、放送大学教育振興会)
放送大学大学院の同名講座のテキスト。
『憂国呆談リターンズ――長野が動く、日本が動く』【共著】 (浅田彰+田中康夫、ダイヤモンド社)
『GQ Japan』(2001/01 - 2002/01)、『週刊ダイヤモンド』(2002/04 - )掲載の対談に加筆・訂正を加えた書物。
2003 『Anymore――グローバル化の諸問題』【監修】 (浅田彰+磯崎新、ICC BOOKS、NTT出版)
1999年、パリで開催された Anymore コンファレンスの記録。
2005 『ニッポン解散――続・憂国呆談 』 (浅田彰+田中康夫、ダイヤモンド社)

■文献

■二次文献

1984  『朝日ジャーナル』Vol.26 No.15 (1984/04/13、朝日新聞社)
筑紫哲也によるインタヴュー「若者たちの神々」ほか、浅田氏に関する文章を掲載。
「イルカの本」編集部編 『浅田彰――「知」のアイドルの研究読本』 (イルカの本、プレジデント社、1984/07)
栗本慎一郎、中島梓、笠井潔、中上健次ほかによる浅田彰に関する文章を集めた本。総じて軽いノリ(笠井氏の論考を除く)が時代の空気を伝える。浅田彰現象なるブームの一端に触れることができる。
筑紫哲也 『筑紫哲也対論集 若者たちの神々 Part1』 (朝日新聞社、1984/12)
上記『朝日ジャーナル』掲載のインタヴューを収録。
1985 新日本出版社編集部編 『ニューアカデミズム――その虚像と実像』 (新日本出版社、1985/06)
日本共産党による『構造と力』読解とニューアカデミズム批判を集成した一書。総じてマルクス主義に依拠した論難的文体が赤旗新聞の空気を伝える。浅田彰現象なるブームの一端に触れることができる。。


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■関連作家



■リンク

批評空間
WEB版『批評空間』(2002年終了)。浅田氏の過去の雑誌連載作品や時評作品が掲載されている。

浅田彰の言説を追う
速報性を重視しつつ浅田氏の発言・活動に関する情報を集積するサイト。





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