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Nietzsche, Friedrich Wilhelm 【ニーチェ, フリードリヒ・ウィルヘルム】 (1844-1900)


■略歴■

1844年10月15日、プロシアのザクセン州リュッツェン近郊レッケの牧師館で生まれる。父カール・ルードヴィッヒ・ニーチェはプロテスタントの牧師。母はフランツィスカ。5歳の時、父と死別。1858年、プフォルタ学院入学。1860年、幼なじみと三人で文学・音楽研究会「ゲルマニア」を作り、毎月作曲や論文を持ち寄る活動を63年まで続ける。1864年、プフォルタ学院卒業。卒業論文は「メガラのテオグニスについて」。同年10月にボン大学入学。文献学、神学を専攻。1865年、ライプツィッヒ大学へ移る。この頃、古本屋でショーペンハウアーの『意志と表象の世界』を手にいれ、耽読する。1867年、ナウムブルク野戦砲兵連隊騎兵大隊入隊。1868年10月、除隊しライプツィッヒ大学へ復学。この頃、以前より作品に惚れこんでいたヴァーグナーと会う。1869年、無試験で博士号を取得。25歳でバーゼル大学の員外教授に着任し、古典文献学、ラテン語などの講義を持つ。1870年08月、休職して普仏戦争に看護兵として従軍。10月、病気のため除隊。1872年、前年に執筆した処女作『音楽の精神からの悲劇の誕生』を出版。「アポロン的/ディオニュソス的」という概念により古典ギリシアから同時代人ヴァーグナーへ通ずる芸術批判を展開する。しかし優れた文献学者としての仕事を期待していた周囲からは否定的に扱われた。以後も講義をする傍ら、『反時代的考察』(1873-76)の各篇ほかを執筆、刊行。『人間的、あまりに人間的』を出版した1878年には健康状態が悪化し、翌年バーゼル大学を退職。この頃、第一回バイロイト祝祭劇(1876)でヴァーグナーに失望していたニーチェはヴァーグナーとの対立を深める。イタリア、スイス各地を旅しながら、狂気に倒れる1889年年までの間、『曙光』(1881年出版)『悦ばしい知識』(1882年完成)『ツァラトゥストラはこう言った』(1883-1885)『善悪の彼岸』(1886年出版)『道徳の系譜』(1887年出版)『ヴァーグナーの場合』『偶像の黄昏』『反キリスト者』『この人を見よ』『ニーチェ対ヴァーグナー』『ディオニュソス―頌歌』(以上はすべて1888年完成)など旺盛な思索・執筆活動を行う。この時期に書き継がれた未出版の断想・遺稿はコッリ&モンティナーリ版全集で5巻分にのぼる。1889年、トリノのカルロ・アルベルト広場で昏倒。イェーナ大学病院精神科へ入院。1890年、ナウムブルクにある母の自宅に引き取られる。この頃、夫の自殺を契機に移住先のパラグアイから帰国した妹エリーザベトがニーチェ作品の刊行に干渉をはじめ、1894年には自ら「ニーチェ文庫」を創設。かねてより全集の刊行を計画し作業を進めていたペーター・ガストはエリーザベトにより作業を中止に追い込まれる。1897年の母の死を契機に、エリーザベトは兄のニーチェをワイマールへ移す。1900年08月25日、ニーチェ死去。亡骸は故郷レッケンに埋葬される。『権力への意志』は、ニーチェの歿後である1901年、エリーザベトが遺稿を編集して出版したもの。

ニーチェの年譜としては、Friedrich Nietzsche: Chronik in Bildern und Texten(Deutscher Taschenbuch Verlag, 2000/12)に詳しい。



■作品■

1871 Uber die Zukunft unserer Bildungsanstalten
「われわれの教養施設の将来について」(渡辺二郎訳、第3巻、理想社、1980/02; 第3巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994/04)
 1872年、バーゼル大学で行った公開講演の原稿。

1872 Die Geburt der Tragödie aus dem Geiste der Musik text
『音楽の精神からの悲劇の誕生』(塩屋竹男訳、第2巻『悲劇の誕生』、理想社、1979/09; 第2巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/01)
 1886年の再版より『悲劇の誕生』と改題。再版では「自己批判の試み」が加えられている。

1873 Die Philosophie im tragischen Zeitalter der Griechen
『ギリシア人の悲劇時代における哲学』(塩屋竹男訳、第2巻、理想社、1979/09; 第2巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/01)

Unzeitgemaesse Betrachtungen I: David Strauss der Bekenner und der Schriftsteller text
『反時代的考察 第一篇:ダーヴィト・シュトラウス、告白者と著述家』(小倉志祥訳、第4巻、理想社、1980/03; 第4巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/10)
 04月から06月にかけてバーゼルにて執筆。08月出版。

1874 Unzeitgemaesse Betrachtungen II: Vom Nutzen und Nachtheil der Historie für das Leben text
『反時代的考察 第ニ篇:生に対する歴史の利害』(小倉志祥訳、第4巻、理想社、1980/03; 第4巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/10)
 1873年秋、バーゼルにて執筆。出版は1874年02月。

Unzeitgemaesse Betrachtungen III: Schopenhauer als Erzieher text
『反時代的考察 第三篇:教育者としてのショーペンハウアー』(小倉志祥訳、第4巻、理想社、1980/03; 第4巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/10)
 03月から07月にかけてバーゼル他にて執筆。10月出版。

1876 Unzeitgemaesse Betrachtungen IV: Richard Wagner in Bayreuth text
『反時代的考察 第四篇:バイロイトにおけるリヒアルト・ヴァーグナー』(小倉志祥訳、第4巻、理想社、1980/03; 第4巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/10)
 1875年夏から秋に第9節まで執筆。ペーター・ガストの勧めにより1876年残りを執筆、07月出版。

1878 Menschliches, Allzumenschliches. Ein Buch für freie Geister text
『人間的、あまりに人間的――自由精神のための書』(池尾健一訳、第5巻、理想社、1979/10; 第5巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994/01)

1879 Menschliches, Allzumenschliches. Ein Buch für freie Geister. Anhang: Vermischte Meinungen und Sprüche text
『人間的、あまりに人間的――自由精神のための書:補巻、さまざまな意見と箴言』(中島義生訳、第6巻、理想社、1979/11; 第6巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994/02)
 03月、エルンスト・シュマイツナー書店から出版。1886年に『漂泊者とその影』とあわせて『人間的、あまりに人間的』第二巻として出版。

1880 Der Wanderer und sein Schatten. Zweiter und letzter Nachtrag zu der früher erschienenen Gedankensammlung "Menschliches, Allzumenschliches. Ein Buch für freie Geister"
『漂泊者とその影――既刊随想集「人間的、あまりに人間的――自由精神のための書」の第二の、最後の補遺』(中島義生訳、第6巻、理想社、1979/11; 第6巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994/02)
 エルンスト・シュマイツナー書店から出版。1886年に『漂泊者とその影』とあわせて『人間的、あまりに人間的』第二巻として出版。

1881 Morgenröthe. Gedanken über die moralischen Vorurteile text
『曙光――道徳的な偏見に関する思想』(茅野良男訳、第7巻、理想社、1980/04; 第6巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/09)
 06月、エルンスト・シュマイツナー書店から出版。

1882 Die fröhliche Wissenschaft text
『悦ばしき知識』(信太正三訳、第8巻、理想社、1980/05; 第8巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/07)
 1881年から1882年の夏までに第一書から第四書を執筆、出版。

1883 Also sprach Zarathustra text
『このようにツァラトゥストラは語った――万人のための、そして何ぴとのためでもない一冊の書』(吉沢伝三郎訳、第9巻『ツァラトゥストラ(上)』、理想社、1979/12; 第9巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/06)
 05月、エルンスト・シュマイツナー書店から出版。後に続編が執筆され、本書は「第一部」となる。

Also sprach Zarathustra text
『このようにツァラトゥストラは語った――万人のための、そして何ぴとのためでもない一冊の書:第二部』(吉沢伝三郎訳、第9巻『ツァラトゥストラ(上)』、理想社、1979/12; 第9巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/06)
 09月、エルンスト・シュマイツナー書店から出版。

Jenseits von Gut und Böse text
『善悪の彼岸――未来の哲学への序曲』(信太正三訳、第10巻、理想社、1980/06; 第11巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/08)
 自費出版。

1884 Also sprach Zarathustra text
『このようにツァラトゥストラは語った――万人のための、そして何ぴとのためでもない一冊の書:第三部』(吉沢伝三郎訳、第9巻『ツァラトゥストラ(下)』、理想社、1979/12; 第10巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/06)
 04月、エルンスト・シュマイツナー書店から出版。

1885 Also sprach Zarathustra text
『このようにツァラトゥストラは語った――万人のための、そして何ぴとのためでもない一冊の書:第四の最終的な部』(吉沢伝三郎訳、第9巻『ツァラトゥストラ(下)』、理想社、1979/12; 第10巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/06)
 自費出版。第四部が公刊されるのは1892年03月、ペータ・ガスト編全集版として。

1887 Die fröhliche Wissenschaft text
『悦ばしき知識』(信太正三訳、第8巻、理想社、1980/05; 第8巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/07)
 1882年出版の第一〜四書に第五書、付録、序文を増補した第二版。

Zur Genealogie der Moral
道徳の系譜(信太正三訳、第10巻、理想社、1980/06; 第11巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/08)

1888 Der Fall Wagner text
『ワーグナーの場合』(原佑訳、第13巻、理想社、1980/09; 第14巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994/03)
 09月出版。

Götzen-Dämmerung text
『偶像の黄昏――あるいは、いかにして人は鉄槌でもって哲学するか』(原佑訳、第13巻、理想社、1980/09; 第14巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994/03)
 出版は1889年01月。

Der Antichrist text
『反キリスト者――キリスト教批判の試み』(原佑訳、第13巻、理想社、1980/09; 第14巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994/03)
 09月完成。出版は1895年のケーゲル編による著作集にて。

Ecce homo text
『この人を見よ』(川原栄峰訳、第14巻、理想社、1980/10; 第15巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994/06)
 12月完成。

Nietzsche contra Wagner
『ニーチェ対ワーグナー』(原佑訳、第13巻、理想社、1980/09; 第14巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994/03)
 12月完成。出版は1895年のケーゲル編による著作集にて。

Dionysos-Dithyramben text
『ディオニュソス――賛歌』(原佑訳、第13巻、理想社、1980/09; 第14巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1994/03)
 12月完成。

1901 Der Wille zur Macht
『権力への意志』(原佑訳、第11、12巻、理想社、1980/07-08; 第12、13巻、ちくま学芸文庫、筑摩書房、1993/12)
 ニーチェの歿後、妹のエリーザベトが遺稿を編集して出版。この時の版では483の断片を含む。1906年の新版では1067片に増補されている。



■文献■

■『ニーチェ全集』

ニーチェの全集は生前より今日まで数次にわたって刊行されている。以下にはジョルジオ・コッリ(Giorgio Colli)とマッツィノ・モンティナーリ(Mazzino Montinari)の編集によるグロイター版(Gruyter)の全巻構成を掲げる。それに続いて比較的入手が容易であるちくま学芸文庫版の全巻構成を掲げる。同全集は理想社の普及版全集の改訂新版。邦訳の全集としては他に、新潮社版、角川文庫版、白水社版などがある。白水社版は、コッリ+モンティナーリ編集の全集版を邦訳したもの。近く、『書簡集』(全8巻)の各巻構成も追記する予定。

 ■Friedrich Nietzsche: Sämtliche Werke. Kritische Studienausgabe in 15 Einzelbänden

 ・KSA01: Die Geburt der Tragödie
      Unzeitgemässe Betrachtungen
       I: David Strauss der Bekenner und der Schriftsteller
       II: Vom Nutzen und Nachtheil der Historie für das Leben
       III: Schopenhauer als Erzieher
       IV: Richart Wagner in Bayreuth
      Nachgelassene Schriften 1870-1873
       Das griechische Musikdrama
       Socrates und die Tragoedie
       Die dionysische Weltanschauung
       Die Geburt des tragischen Gedankens
       Sokrates und die griechische Tragoedie
       Ueber die Zukunft unserer Bildungsanstalten
       Fünf Vorreden zu fünf ungeschriebenen Büchern
       Ein Neujahrswort an den Herausgeber der Wochenschrift "Im neuen Reich"
       Die Philosophie im tragischen Zeitalter der Griechen
       Ueber Wahrheit und Lüge im aussermoralischen Sinne
       Mahnruf an die Deutschen

 ・KSA02: Menschliches, Allzumenschliches I und II

 ・KSA03: Morgenröte
      Idyllen aus Messina
      Die fröhliche Wissenschaft

 ・KSA04: Also sprach Zarathustra

 ・KSA05: Jenseits von Gut und Böse
      Zur Genealogie der Moral

 ・KSA06: Der Fall Wagner
      Götzen-Dämmerung
      Der Antichrist
      Ecce homo
      Dionysos-Dithyramben
      Nietzsche contra Wagner

 ・KSA07: Nachgelassene Fragmente 1869-1874

 ・KSA08: Nachgelassene Fragmente 1875-1879

 ・KSA09: Nachgelassene Fragmente 1880-1882

 ・KSA10: Nachgelassene Fragmente 1882-1884

 ・KSA11: Nachgelassene Fragmente 1884-1885

 ・KSA12: Nachgelassene Fragmente 1885-1887

 ・KSA13: Nachgelassene Fragmente 1887-1889

 ・KSA14: Einführung in die KSA
      Werk-und Siglenverzeichnis
      Kommentar zu den Bänden 1-13

 ・KSA15: Chronik zu Nietzsches Leben
      Konkordanz
      Verzeichnis sämtlicher Gedichte
      Gesamtregister

 ■『ニーチェ全集』(吉沢伝三郎編、全15巻+別巻4、ちくま学芸文庫、筑摩書房)

 各巻の一行目には巻のタイトルを掲げ、それにつづいて目次を記す。本全集ではエリーザベトが編集した『権力への意志』を訳出している。コッリ+モンティナーリ版(邦訳は白水社版)では編集前の遺稿集は編年体で編集してあるので両者を比較してエリーザベトの編集がどのようなものであったかを確認してみるのもよい。

 ・第01巻『古典ギリシアの精神』
      「プラトン対話篇研究序説」
      「ラエルティオス・ディオゲネスの資料」
      「ラエルティオス・ディオゲネスの資料研究と批判への寄与」
      「ギリシア人の祭祀」

 ・第02巻『悲劇の誕生』
      『悲劇の誕生――あるいはギリシア的精神と悲観主義』
      『悲劇の誕生』の思想圏から
       「ギリシアの楽劇」(1870年01月18日に行われた講演)
       「講演「ソクラテスと悲劇」の断片」(1870年02月01日に行われたもの)
       「ディオニュソス的世界観」(1870年夏)
       「ギリシアの国家」(1871年)
       「音楽と言葉について」(1871年)
      「ホメロスの競走」
      「ギリシア人の悲劇時代における哲学」
      「ホメロスと古典文献学」

 ・第03巻『哲学者の書』
      「運命と歴史」
      「意志の自由と運命」
      「われわれの教養施設の将来について」
      「ショウペンハウアー――哲学とドイツ文化との関係」
      「真理の情熱について」
      「哲学者に関する著作のための準備草案」
      「『苦境に立つ哲学』をめぐる考察のための諸思想」
      「『われら文献学者』をめぐる考察のための諸思想」

 ・第04巻『反時代的考察』
      「ダーヴィト・シュトラウス、告白者と著述家」
      「生に対する歴史の利害について」
      「教育者としてのショウペンハウアー」
      「バイロイトにおけるリヒャルト・ヴァーグナー」

 ・第05巻『人間的、あまりに人間的 I』

 ・第06巻『人間的、あまりに人間的 II』
      「さまざまな意見と箴言」
      「漂泊者とその影」

 ・第07巻『曙光』
      「序文」
      「第一書」
      「第ニ書」
      「第三書」
      「第四書」
      「第五書」

 ・第08巻『悦ばしき知識』
      「序文(第二版のための」
      「たわむれ、たばかり、意趣ばらし」
      「第一書」
      「第ニ書」
      「第三書」
      「第四書 聖なる一月」
      「第五書 われら恐れを知らぬ者」
      「付録 プリンツ・フォーゲルフライの歌」

 ・第09巻『ツァラトゥストラ 上』
      「第一部」
      「第二部」

 ・第10巻『ツァラトゥストラ 下』
      「第三部」
      「第四部」

 ・第11巻『善悪の彼岸/道徳の系譜』
      『善悪の彼岸』
      『道徳の系譜』

 ・第12巻『権力への意志 上』
      「第一書 ヨーロッパのニヒリズム」
      「第二書 これまでの最高価値の批判」
      「付録 計画と草案」

 ・第13巻『権力への意志 下』
      「第三書 新しい価値定立の原理」
      「第四書 訓育と育成」

 ・第14巻『偶像の黄昏/反キリスト者』
      『偶像の黄昏』
      『反キリスト者』
      『ヴァーグナーの場合』
      『ニーチェ対ヴァーグナー』
      「付録」
       「キリスト教に関する初期遺稿断片」
       「リヒアルト・ヴァーグナーに関する諸想」
       「『ヴァーグナーの場合』のための最初の覚え書き」
       「『ヴァーグナーの場合』のための別の準備草稿」

 ・第15巻『この人を見よ/自伝集』
      『この人を見よ』
      「自伝集」

 ・別巻1『ニーチェ書簡集 I』
      「書簡集 1861-1883」

 ・別巻2『ニーチェ書簡集 II/詩集』
      「書簡集 1884-1889」
      「詩集」
       「初期詩集」
       「献詩」
       「歌と箴言」
       「ディオニュソス頌歌」
       「ディオニュソス頌歌のための断片」

 ・別巻3『生成の無垢 I』
      「解説(アルフレート・ボイムラー)」
      「I   ギリシア人」
      「II  哲学者(芸術と認識)」
      「III  リヒアルト・ヴァーグナー」
      「IV  音楽/芸術/文学」
      「V   哲学とその歴史とによせて」
      「VI  心理学的な諸考察」
      「VII  女性/結婚」
      「VIII 比喩と形象」
      「IX  ニーチェ自身に関して」
      「X   ニーチェ自身の諸著作に関して」
      「付録 詩的草案」

 ・別巻4『生成の無垢 II』
      「I   認識論/自然哲学/人間」
      「II  道徳哲学」
      「III  体系草案と計画」
      「IV  宗教/キリスト教」
      「V   文化」
      「VI  法」
      「VII  ヨーロッパ/ドイツ人」
      「VIII 『ツァラトゥストラ』によせて」

■二次文献

ニーチェに関する二次文献の蓄積は膨大である。以下では独仏英日の文献を中心にリストアップする。文献は随時追記する予定。

1902
・桑木厳翼『ニーチェ氏倫理説一斑』(育成会、1902/08)

1913
・和辻哲郎『ニイチェ研究』(内田老鶴圃; 改訂版、筑摩書房、1948)

1919
・阿部次郎『ニイチェのツァラツストラ、解釈並びに批評』

1920
・E.ホーヴァルト『ニーチェと古典文献学』

1922
・Kurt Hildebrandt, Nietzsches Wettkampf mit Sokrates und Plato
 K.ヒンデンブラント『ソクラテスとプラトンに対するニーチェの競争』

1931
・A.ボイムラー『ニーチェ、哲学者及び政治家』

・Hellmut Walther Brann, Nietzsche und die Frauen

1935
・Karl Löwith, Nietzsches Philosophie der ewigen Wiederkehr des Gleichen(Die Runde; neue Ausgabe, Kohlhammer, 1956)
 K.レーヴィット『ニーチェの哲学』(柴田治三郎訳、岩波現代叢書、岩波書店、1960)
 1956年の増補版には付録「ニーチェ解釈の歴史のために」が収録されている。1894年から1954年までのニーチェ解釈の歴史の概観が記されている。

1936
・K.ヤスパース『ニーチェ――その哲学的思索への案内』

1945
・Giorge Bataille, Sur Nietzsche, volonté de chance(Éditions Gallimard)
 G.バタイユ『無神学大全III ニーチェについて――好運への意志』(酒井健訳、現代思潮社)

1948
・氷上英広『ニーチェの問題』(創元社)

1949
・桑木厳翼『ニーチェ氏倫理説一斑』(育成会、1902/08)

・土井虎賀寿『ニイチェの精神伝統』(新月社)

・西谷啓治『ニヒリズム』(弘文堂)

・高坂正顕『ニーチェ』(弘文堂アテネ文庫81)

・氷上英広『ニイチェ――運命と意志』(新潮社)

1950
・土井虎賀寿『ツァラトゥストラ、羞恥・運命・同情』(評論社)

1952
・秋山英夫『ニヒルと神――キェルケゴールとニーチェ』(社会思想研究会出版部)

・氷上英広編『ニーチェ研究』(社会思想研究会出版部)

1956
・信太正三『ニイチェ研究――実存と革命』(創文社)

1957
・P.クロソウスキー「ニーチェと多神教とパロディ」(小島俊明訳、『かくも不吉な欲望』、現代思潮社、1969、所収)
 哲学大学での講演。1963年刊行の『かくも不吉な欲望』に収録。

1960
International Nietzsche Bibliography(North Carolina University Press)

1961
Martin Heidegger, Nietzsche
 M.ハイデガー『ニーチェ』(細谷貞夫訳、『ハイデッガー選集』第24、25巻、理想社、1975; 平凡社ライブラリー)
 1937年から1940年までの講義と1944年から1946年までの論考を収録した書物。ニーチェを存在を探究する「最後の形而上学者」ととらえ、遺稿『権力への意志』を一貫した存在論の体系として読解する試み。

・中村正雄『ニーチェとキリスト教倫理』(弘文堂; 改訂増補版、弘文堂、1965)

1962
Gilles Deleuze, Nietzsche et la philosophie(P.U.F.; Quadrige237, P.U.F., 1997)
 G.ドゥルーズ『ニーチェと哲学』(足立和浩訳、国文社、1974)

1963
・Pierre Klossowski, Un si funeste désir(Éditions Gallimard)
 P.クロソウスキー『かくも不吉な欲望』(小島俊明訳、現代思潮社、1969/01)

・芳賀檀『ニーチェ論』(理想社)

・斎藤恵『ニーチェとバルトーク――ディオニュソス的音楽について』(勁草書房)

1964
・吉沢伝三郎『パスカルとニーチェ――”愛と実存”の論理』(勁草書房)

・信太正三『ニーチェ』(世界思想家全書、牧書店)

1965
Gilles Deleuze, Nietzsche(P.U.F.)
 G.ドゥルーズ『ニーチェ』(湯浅博雄訳、ポストモダン叢書、朝日出版社、1985; ちくま学芸文庫ト7-1、筑摩書房、1998)

1966
・秋山英夫『キルケゴールとニーチェ』(理想社)

・岩山三郎『美の哲学――ニーチェによる芸術と人間の研究』(創元社)

1967
・工藤綏夫『ニーチェ』(人と思想22、清水書院)

1969
・Pierre Klossowski, Nietzsche et le cercle vicieux(Mercure de France)
 P.クロソウスキー『ニーチェと悪循環』(兼子正勝訳、哲学書房、1989)

・信太正三『永遠回帰と遊戯の哲学――ニーチェにおける無限革命の論理』(勁草書房)

・秋山英夫『文学的ニーチェ像』(勁草書房)

・吉沢伝三郎『ニーチェと実存主義』(理想社)

・大森五郎『萩原朔太郎とニーチェ――ディオニュソスの世界』東京文献センター

1970
・山崎庸佑『ニーチェと現代の哲学』(理想社)

・藤田健治『ニーチェ――その思想と実存の解明』(中公新書235、中央公論社)

1971
・原佑『ニーチェ――時代の告発』(以文社)

1972
・氷上英広編『ニーチェとその周辺』(朝日出版社)

・秋山英夫『ニーチェ――神の殺害者』(朝日出版社)

1975
・矢島羊吉『ニヒリズムの論理――ニーチェの哲学』(福村出版)

・秋山英夫『思想するニーチェ』(人文書院)

・秋山英夫『魔性の文学――ニーチェ』(新潮選書、新潮社)

1976
・氷上英広『ニーチェの顔』(岩波新書青954、岩波書店

・渡辺二郎編『ニーチェ』(世界の思想家17、平凡社)

1977
・西尾幹二『ニーチェ』第I部、第II部(中央公論社; ちくま学芸文庫、筑摩書房、2001)
 内外の膨大な資料の蓄積を踏まえて、ニーチェの生活と思想を叙述する野心的評伝作品。第II部では『悲劇の誕生』刊行後までを扱う。続編が待たれる。

1978
・山崎庸佑『ニーチェ』(人類の知的遺産54、講談社; 講談社学術文庫1210、1996)

・西尾幹二『ニーチェとの対話――ツァラトゥストラ私評』(講談社現代新書501、講談社)

1979
・氷上英広『大いなる正午――ニーチェ論考』(筑摩書房)

1980
・西尾幹二+渡辺二郎『ニーチェ物語――その深淵と多面的世界』(有斐閣ブックス、有斐閣)

1981
・山崎庸佑『生きる根拠の哲学――ニーチェの場合』(レグルス文庫135、第三文明社)

・高松敏男『ニーチェから日本近代文学へ』(幻想社)

1982
・Tarmo Kunnas, Die Politik als Prostitution des Geistes――Eine Studie über das Politische in Nietzsches Werken(Wissenschaft & Literatur)
 T.クンナス『精神の売春としての政治――ニーチェ哲学における政治的なもの』(木戸三良+佐々木寛治訳、法政大学出版局、1998)

『日本人のニーチェ研究譜』(『ニーチェ全集』別巻、白水社)

・秋山英夫『今はなめらかに凪いで――あるニーチェ頌』(朝日出版社)

・大河内了義『ニーチェと佛教――根源的ニヒリズムの問題』(法蔵選書18、法蔵館)

1985
・樋口大介『ニーチェを辿る』(泰流社)

・関塚正嗣『ニーチェ哲学研究』(高文堂出版社)

1987
三島憲一『ニーチェ』(岩波新書、岩波書店

・村上嘉隆『ニーチェ』(村田書店)

・湯田豊『ニーチェと仏教』(ほんブックス17、世界聖典刊行協会)

1988
・樋口忠治『ニーチェ』(ドイツの思想家1、郁文堂)

・竹田青嗣『ニーチェ』(For beginnersシリーズ47、現代書館)

・氷上英広『ニーチェとその時代』岩波書店

・氷上英広『ニーチェとの対話』岩波書店

1990
・円増治之『ニーチェ――解放されたプロメテウス』(創文社)

三島憲一『ニーチェとその影――芸術と批判のあいだ』(未來社; 講談社学術文庫1295、講談社、1997)

1991
・湯田豊『ニーチェ「反キリスト」翻訳および解説』(晃洋書房)

1992
・Steven E. Aschheim, The Nietzsche Legacy in Germany 1890-1990(California University Press)

・青海健『三島由紀夫とニーチェ』(青弓社)

・湯田豊『ニーチェ『偶像のたそがれ』を読む』(勁草書房)

1993
・青木隆嘉『ニーチェと政治』(Sekaishiso seminar、世界思想社)

・山之内靖『ニーチェとヴェーバー』(未來社)

1994
・竹田青嗣『ニーチェ入門』(ちくま新書、筑摩書房)

・道躰章弘『ニーチェ・コントラ・ボードレール』(水声社)

1995
『ニーチェ事典』(弘文堂)

・青木隆嘉『ニーチェを学ぶ人のために』(世界思想社)

1996
・加納武『アフォリズムの誕生――リヒテンベルクとニーチェ』(近代文芸社)

1997
・Manfred Riedel, Nietzsche in Weimar. Ein deutsches Drama(Reclam Verlag)
 M.リーデル『ニーチェ思想の歪曲――受容をめぐる100年のドラマ』(恒吉良隆+米澤充+杉谷恭一訳、白水社、2000)

・薗田宗人『ニーチェと言語――詩と思索のあいだ』(創文社)

1998
・永井均『これがニーチェだ』(講談社現代新書1401、講談社)

・湯田豊『ニーチェ――真理の迷路』(丸善ライブラリー267、丸善)

・新田章『ヨーロッパの仏陀――ニーチェの問い』(理想社)

・宮原浩二郎『ニーチェ――賢い大人になる哲学』(PHP研究所)

・井澤賢隆『学問と悲劇――「ニーチェ」から「絶対演劇」へ』(情況出版)

・樋口辰雄『逆説の歴史社会学――ニーチェとヴェーバーへ』(尚学社)

1999
・須藤訓任『ニーチェ――「永劫回帰」という迷宮』(講談社選書メチエ165、講談社)

・内藤可夫『ニーチェ思想の根柢』(人間存在論叢書、晃洋書房)

・小林真『ニーチェの病跡――ある哲学者の生涯と旅・その詩と真実』(金剛出版)

・清水真木『岐路に立つニーチェ――二つのペシミズムの間で』(法政大学出版局)

・水野清志『ニーチェを読む』(南窓社)

2000
・榎並重行『ニーチェって何?――こんなことをいった人だ』(新書Y006、洋泉社)

・船越清『ニーチェの芸術観』(近代文芸社)

・杉橋陽一『ニーチェ』(快速リーディング1、筑摩書房)

Friedrich Nietzsche: Chronik in Bildern und Texten(Deutscher Taschenbuch Verlag, 2000/12)
 図版とテクストで構成したニーチェの誕生から死までの年譜全855頁。

2001
・湯田豊『ブッダVSニーチェ』(大東出版社)

■音楽

ニーチェが作曲した楽曲の各種演奏は以下のCDで聴くことができる。

Lieder/Piano works/Melodrama(Philips, PH4268632, 1995)

Piano works & violin fantasy(Talent, DOM291031)

The music of Nietzsche Vol.1(Albany, TROY178, 1996)

Early Works Vol.2(Albany, TROY181, 1997)



■リンク■

Gutenberg DEグーテンベルク・プロジェクトのニーチェのページ。各種電子テキストへのリンク。(独語)

日本語でアクセスする(日独英語)ニーチェ・リソースニーチェに関する各種リソース情報。

the-oneニーチェの年譜、生涯など。

Nietzsche Chronicleニーチェ年譜。(英語)




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